二〇一八年文月十五日


 花明社中のお囃子には『きざみ』と呼ばれる演奏方法があります。
 『屋台』というお囃子の、節と節をつなぐ部分で使われている、
『スットンスクス トロスクスッス』
という文句で、ずっと前に教わったときに、三種類ある・・・と聞いたものの、実質、普段使い?は一つしかなく、実際、教えてもらった師匠の連でもこれ以外のものは聞いたことはありませんでした。ただ、文句は聞いて知っていました。
 二回ほど前の練習で、何の気なしにこの、聞いたことのないきざみを文句どおりに試してみたところ、中々いい感じです。今やっているきざみの文句の最初の、『スッ』の部分は文句のとおり、間を取るべきなのですが、やっているつもりで結構詰まってしまっていることにも気づきました。この古くて新しいきざみは、この『間』に音が入るので、今までやっていた間で刻んでしまうと納まりきらないのです。
 そして、当然のことながら、笛も間が詰まっており、新しいきざみには全然合わないことが判明!

 消えてしまった音を復活させるのは難しい・・・でも、原点に迫る回帰のようで面白いです。お囃子は創作太鼓とは違うので、基本同じ曲を変わらず続けているのですが、同じつもりでいても、ずいぶん変わってきているのかもしれませんね。奥が深いです。



(11:34)

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